THIS IS PHIL.

#1.5 コロナ禍克服・新たな挑戦篇

2023年2月、代表交代により、新たな挑戦をさらに加速していくフィル・カンパニー。しかし、上場後からここまで順風満帆だったかというと、決してそうではなかったのです。

2016年11月。創業からちょうど11年。フィル・カンパニーは、東京証券取引所マザーズ市場に「企業単体における史上最少人数」での上場を果たします。2019年には、上場市場区分を「東証一部」(現在はプライム市場)へと変更。これから快進撃をしていこうというタイミングで 「新型コロナウイルス感染症」が発生しました。

「新型コロナウイルス感染症」はビジネスにどのような影響を及ぼしたのでしょうか?
また、この危機をどう乗り越えたのでしょうか?

能美

能美 「新型コロナウイルス感染症」の流行は最悪のタイミングで当社を直撃しました。ちょうどその頃、「東証一部」へと市場区分を変更したこともあり、2019年11月期の会社の売上は過去最高を記録していました。受注したフィル・パーク数も過去最高です。ここで受注した分のフィル・パークがパンデミックの最中に竣工することになります。当然、竣工後のフィル・パークはテナント様にご入居いただかないといけませんが、このパンデミックの影響で入居希望が激減するという想定外の状況に陥りました。

金子

金子 当社では、建物竣工後にテナント様が入居しなかった場合に、オーナー様へ賃料を保証する「初期テナント誘致保証」(2年間)という革新的なサービスを提供しています。そのため、空室ばかりになると当社の持ち出し費用が膨大になってしまいます。さらに、外出制限等により商業施設開発への投資マインドが冷え込んだことで、新規受注もストップするような状況になりました。この時ばかりは、この未曾有の危機を乗り越えることはできないのではないか、というような絶体絶命の状態でしたね。

能美

能美 コロナ禍では、とにかく建てたフィル・パークの空室を埋めて、出ていくお金を減らすことが何よりも優先されました。そのため、ほぼ全社員で入居テナント様を集めるという思い切った業務シフトを敢行。全員野球でこの危機を乗り越えようとしたんです。

金子

金子 今考えると皆でよくやりきったなと思います。おそらく大企業ではこうはいかなかったでしょう。意思決定もそうですが、柔軟性、スピード、一致団結した実行力にしても、フィル・カンパニーだからこそできたような気がします。この危機をなんとかしようという皆の熱気もすごかったですね。

能美

能美 とはいえ、出るお金を抑えるだけではビジネスは回りません。そこで、これまで事業の柱だった「フィル・パーク」から、もう1つの柱としての成長が期待される賃貸ガレージハウス「プレミアムガレージハウス」に注力することへと舵を切りました。

金子

金子 コロナ禍では、経済に多大な影響がありました。特に飲食店や小売店への影響は大変なものだったと思います。一方、巣ごもり需要の創出や、ワークスタイル、ライフスタイルの多様化など、新たなビジネスチャンスも生まれてきました。そんな中で、賃貸ガレージハウス「プレミアムガレージハウス」は、自分の時間、趣味の時間を増やした人々や、リモートワークにより都心部に住む必要のなくなった人々を中心に、その価値を高めます。こうした社会的な背景ともリンクした「プレミアムガレージハウス」への舵切りは英断だったと言えます。コロナ禍で守りに回らざるを得なかった当社にとって、攻めへの自信を取り戻すきっかけになったかもしれませんね。

「プレミアムガレージハウス」の成長でコロナ禍を乗り越えたフィル・カンパニー。
この先目指す方向や、新たな挑戦はどのようなものでしょうか?

能美

能美 「プレミアムガレージハウス」が牽引する形でコロナ禍をなんとか乗り越え、ようやく「フィル・パーク」も回復の兆しが見え始め、反動需要に備えた体制整備も整ってきた2023年初春。新たなチャレンジを、新たな経営体制、新たなリーダーのもとでと考え、金子さんへとバトンタッチをすることにしました。会社全体の陣頭指揮は金子さんに任せ、わたしは、自らが得意とする新規ビジネス開発を行っていきます。

金子

金子 上場からこれまで「新型コロナウイルス感染症」により、フィル・カンパニーも多大な影響を受けました。しかし、経営環境に影響を与えるのは、コロナ禍だけではありません。脱炭素社会への対応、人口減少・少子高齢化、空き家や空き地、市街地の拡散による中心市街の衰退等、さまざまな社会課題も山積みになっています。

しかし、幸いなことに、フィル・カンパニーには創業当初からSPACE ON DEMAND(今の世の中の需要にあった空間づくり)をコンセプトとして、社会課題である「未活性空間の増加」に対してさまざまな事業を展開してきた経験があります。この経験を基に、その時代・社会・地域にあった空間の企画・創造を通して、まちや地域が抱える課題解決を目指していきます。また、独自のサステナビリティ方針やSDGsの観点から重点取り組みテーマを特定し、これについても取り組みを開始しています。

わたしたちフィル・カンパニーは、未活性空間の価値を最大化し、より良い社会・世界づくりに貢献することをパーパスとして、新たな挑戦を続けていきます。

フィル・カンパニーとは何者なのか。
そして、どこへ向かっているのか。
もっと詳しく知りたい方、興味をもたれた方はこちらをご覧ください。